「在庫で選ばれるか、信頼で選ばれるか」──中古車販売店が今すぐ変えるべきリピート戦略とは?

2025.08.01

こんにちは。

今回は、中古車販売店が直面する“最も根深い問題”について語らせていただきます。

それは──

「リピートされない店は、いずれ消えていく」

という現実です。

もしあなたが、

「うちはそこそこ売れてるから大丈夫」

と思っているとしたら……その“そこそこ”は、

3年後にはゼロに近づくかもしれません。

なぜなら、中古車業界は今、“人口減少”という不可逆な波に飲まれつつあるからです。

「在庫で選ばれる店」は、今後リピートされない

私が注目したいのは、当店で起きた実話です。

ある日、見覚えのないお客様が整備の相談で来店されました。

不思議に思い、こう聞いたのです。

「どこで車を買われたんですか?そちらお店では整備やってないんですか?」

すると、お客様はこう答えました。

「市内の別の車屋さんです。けど、整備は友人に“ここがいいよ”って紹介されたので。」

──どういうことでしょうか?

そのお客様は、車を買ったお店ではなく、整備のために“別のお店”を選んだのです。

これは、中古車業界における重要な示唆を含んでいます。

つまり、「在庫車があったから買った」というだけでは、

関係性は一度きりで終わるのです。

「リピートされる店」には、明確な理由がある

一方で、整備の相談で選ばれたその販売店は、

“リピート”どころか、“紹介”までされています。

なぜ、そこまで信頼されているのか?

答えはシンプルです。

在庫で売っていないから。

当社では、「在庫車を売る」のではなく、

「お客様の要望を聞いてから、ぴったりの車を探す」スタイルを採用しています。

つまり、最初の出会いがすでに「共同作業」になっているんです。

人は、一緒に何かを成し遂げた相手に対して、深い信頼を抱くものです。

そしてその信頼は、「たまたま車があった店」には、絶対に生まれません。

今後、中古車業界に求められる「マーケティングの再定義」

さて、ここで私が長年提唱してきた「顧客のLTV(顧客生涯価値)」という概念が登場します。

単発の売上を追うのではなく、

1人のお客様からの“長期的な利益”を最大化すること。

これが、今の中古車業界にとって最も重要な考え方です。

なぜなら、新規客の獲得コストは上がり続けているからです。

集客単価が3万円、5万円、10万円…と上がる中で、

1回の販売で関係が終わってしまうのは、

もはや“赤字のビジネスモデル”です。

これからの時代は、

✅ 「どれだけリピートされるか?」

✅ 「どれだけ紹介されるか?」

──この2つが、あなたのビジネスの未来を決めるのです。

では、どうすれば“お店で選ばれる”ようになるのか?

ここで、多くの販売店は

「なるほど、それならアフターサービスを強化しよう」

「メンテナンスパックだ!」

「保証を付けよう」

と考えがちです。

それも大切ですが、本質はそこではありません。

本質は

「信頼を設計すること」

です。

もう少し具体的に言いましょう。

人が何かを買うとき、脳の中では「リスク回避の本能」が働きます。

この人、本当に自分の話を聞いてくれるのか?

面倒なことになったとき、ちゃんと助けてくれるのか?

自分の“思い”を理解してくれているのか?

その信頼が積み上がる過程がなければ、リピートは起きません。

私たちの店が実践している“信頼設計”のプロセス

これが大切になってきます。

それは、「販売=接客終了」ではなく、「販売=信頼関係のスタート」と捉えている点です。

車を探すときから、一緒に選び、

納車のときは、その人の“新しい生活”を祝福し、

納車後も、車のことだけでなく、人生そのものに寄り添う。

たとえば──

納車前に○○のタイミングで・・・を行う

納車時にはお客様が感動する××を・・・する

納車後○日後に△△を送る

納車後*ヶ月に一回は■■をする

車検のタイミングで、◎◎

などなど全て仕組み化しているのです。

さすがに会員さん以外にはこれは教えられませんが、

だからこそ集研の会員さんは年々売り上げが上がっていく会社が多いんです。

こうした小さな積み重ねが、

「この人は、車じゃなくて“自分”を見てくれている」という信頼を築いていくのです。

まとめ:あなたの店が、選ばれ続けるために

リピートされない店は、どんなに売れていても、未来はありません。

“たまたまその在庫があったから買った”

という関係性では、2回目の来店は期待できない。

逆に、「この人がいるから、この店で買いたい」

そう思ってもらえる関係性を築けたら、LTVは一気に跳ね上がります。

選ばれるのは、車ではなく「あなたやお店の存在」なんです。

最後に、あなたに問いかけたいと思います。

「あなたの店は、“誰に、どう感謝されるために”存在していますか?」

この問いに答えられるようになったとき、

お客様の人生に本当に必要とされる、“唯一無二の店”になるのです。

この内容をさらに深めてみたい方は、

ぜひ今後もブログをご覧いただくか、お気軽にご相談ください。

一緒に、日本の車文化を、信頼と感動で満たしていきましょう。

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